私は先週から、毎週土曜日の朝は 「シネマ5にGO」 ということで何本かの映画を見に行っています。
まず先月末に見たのが
『ミツバチの羽音と地球の回転』
これは日本中の人に本当に今見て頂きたい映画です。
瀬戸内海 に浮かぶ小さな島 祝島。
そこでは28年前から中部電力による上関原発の建設計画があり、島の人達は反対運動をずっと続けていました。
そのドキュメンタリー映画です。
私はこの映画を見るまで、大分と対岸にある山口県の祝島でこんな運動が起こっていることは知りませんでした。
祝島の人はほとんどお年寄りです。
小さなおばあちゃん達が28年間も島の海と自然を守る為に命がけで頑張っていました。
本当は対岸になる大分の海や自然も、島のおばあちゃん達に守られていたようなものです
自分の無関心に。。。申し訳なく思いながら映画を見ていました
村で一番若い山戸孝くん
故郷の祝島にUターンしたあと奥さんと小さな子供と、海でみんなとヒジキを収穫しながら、無農薬のビワを育て島の特産品をネット販売で生計をたてています。
そして、お父さんが代表を務める『上関原発建設に反対する島民の会』で原発反対運動も続けています。
ヒジキの収穫時期は寝る暇もなく働いていても、生活は決して楽そうではありません。
でも孝くんは「この島で生きていく」と言っています
島の豊かな海と自然さえあれば生活ができるし、自然エネルギーも取り入れながら島の自立も望めると頑張っています。
それは原発に反対する島の人達も同じです。
そんな、昔からこの島に住み海からの恵みを頂きながら生活している人達に、中部電力はその海を埋め立て原発を建設しようと金をばらまき、権力と偽りの正義感にものを言わせ容赦がありません。
埋め立てをしても海の生態系や環境に影響がありません・・・
原発は安全です・・・
原発を作れば雇用が確保し、経済が豊かになります・・・
こんな薄っぺらな言葉で住民を説得しようとしています。
今の私達には福島の災害の後、そんな言葉には何の保障もないことが分かります。
でも、島の人達は28年も前から知っていました。
自分たちで原発について調べ、これではいけない海が大変なことになると反対運動を続けているのです。
「そんな言葉は嘘だ 俺達は金なんていらない 未来の子供たちに、この貴重な海があるだけていい」
と叫び続けて戦っていました。
その生きざまと姿に、私は魂が震えました。 祝島の人達は凄い
私も何かしなければ と映画館を後にしました。
それなのに~本当に残念な残念なニュースを見ました。。。。
ちょうど映画の舞台である上関町の町長選挙結果がテレビのニュースで流れてきました。
以前なら興味のないニュースでしたが、映画の後なので 「あれ~上関町」と思いテレビに意識が・・・
『原発推進派の現役町長当選
原発反対の新人 山戸貞夫氏 大差で敗退』
選挙に出ていたのは、あの孝くんのお父さん、反対運動の主導してきた人です。
今、この時期にどうして原発推進派が選挙で勝つのか
もう私には理解が出来ません。。。。
福島でたくさんの犠牲を払っている
今原発を止めずに、いつ止めるつもりなのか
映画の中の世界ではありません。
現実にまだまだ戦いは続くのです。
映画の中で山戸貞夫さんが言っていたのを思い出し、ニュースを見ながら泣けてきました
「小さな存在の私達に、この大きな原発建設計画を止めることは出来ないことは分かっています。
ただ、少しでも時間を稼ぎたいのです。
いつの日か?原発なんて必要でない時代が来る時まで・・・
諦めずに反対運動を続けていきます。」